ビジネスは「バカな」と「なるほど」
前田屋は海苔メーカーです。
でも、同時に“小売業”でもあります。
メーカーでありながら、販売までを一貫して
おこなう「じきはん」(直販)を始めて25年になります。
今でこそ、製造小売は珍しくありませんが、96年当時に
地方の中小企業としては、かなり特異な取り組みでした。
海苔は、どこのスーパーでも売っています。
しかも当時はバブル崩壊以降の長い景気低迷のもとでの
価格破壊の真っただ中でした。
「わざわざ海苔を通販で送料まで払って取寄せるユーザーはいるのか!?」
普通に考えると、事業を軌道に乗せるのは難しい、と思います。
でも、ビジネスの本質は、「バカな」と「なるほど」に集約されます。
『面倒で、手間で、誰もやったことがなくて、真似ると損する』
まさに、「バカな」と思えるようなところに競争力の源泉を
造り込まない限り、本当の意味での差別化にならないんです。